
「10月30日って、もう過ぎてる……。」
実家の空き家を片づけようと新宮市の解体補助を調べ、日付を見たところで手が止まった方もいると思います。
令和8年度の新宮市不良空家除却補助金は、補助の前提になる「不良空家の認定申請」の期間が5月1日から10月30日まででした。市の募集ページに、期間を過ぎたあとの受付についての記載はありません。いま動くなら、まず市の空き家対策室に、自分の状況で何ができるかを聞くところからです。
締め切られたのは「認定」の申請
この補助は二段階です。はじめに建物が「不良空家」にあたるかの認定を受け、対象になった人がそのあと補助金の交付申請をします。10月30日は、一段目の締切でした。
市のページには「補助を受けるには、不良空家の認定を受ける必要があります」とあります。認定の申請を出していない建物は、令和8年度の補助には乗らないと考えておくのが安全です。期間後に受け付けてもらえる余地があるかは、市に直接たずねてください。
認定にも条件があります。住まなくなってから1年以上たっていること、国土交通省の不良空家の判定基準で評点の合計が100点以上であること、特定空家等に指定されていないことなどです。古い家ならどれでも対象、というわけではありません。
| 手続き | 主な書類 | 時期(令和8年度) |
|---|---|---|
| 不良空家認定申請 | 認定申請書、付近見取図、配置図・平面図、住まなくなった日が分かる書類、建物と敷地の所有者が分かる書類 | 5月1日〜10月30日 |
| 補助金の交付申請 | 交付申請書、事業計画書、収支予算書、解体の見積書の写し、外観と周囲の写真、所有者等の同意の書類、権利関係の書類、市税等の完納証明書など | 認定で対象になったあと |
| 実績報告 | 解体を終えたことの報告書 | 令和9年2月12日まで |
申請を出した人は、着工の順番に気をつける
認定の申請を出してある方は、次の段に進めます。ここでいちばんつまずきやすいのが工事の順番です。市の案内には、交付決定を受ける前に工事に着手した場合は補助の対象にならない、と書かれています。
工事を頼む業者にも条件があります。
- 建設業の許可か、解体工事業の登録を受けた業者が請け負う
- 新宮市内に本店や支店などの事業所がある業者が請け負う
- 空き家の全部を取り壊す工事にする
- 交付決定のあとに着手する
補助の額は、解体費用の3分の2で、上限は60万円です。空き家に付いている工作物の撤去や処分、家財の移動にかかる費用は、この解体費用に入りません。見積書を受け取ったら、建物本体とそれ以外の項目がどう分かれているかを見ておくと、あとで計算が合わなくなるのを防げます。
完了の報告は令和9年2月12日が期限です。冬のうちに工事を終える段取りになるので、業者の予定は早めに押さえておきたいところです。
申請していない人が、いまできること
認定の申請をしていなかった場合も、打つ手が無くなるわけではありません。ひとつは空き家対策室(電話 0735-23-3331)への相談です。この窓口は補助だけでなく、空き家の困りごとそのものの相談も受けています。
もうひとつは、次の募集を待つかどうかを決めることです。ただ、令和9年度も同じ形で募集があるかは、令和8年11月7日に市の募集ページを確かめた時点では示されていません。令和8年度は22件の募集を35件に広げる予定とされ、先着順でした。待つと決めたなら、募集が出たときにすぐ出せるよう、認定申請の書類を先にそろえておくと慌てずに済みます。
- 空き家の所在地と、付近の見取図
- 建物の配置図・平面図(手元に無ければ、分かる範囲のメモ)
- 住まなくなった日が分かる書類
- 建物と敷地の所有者が分かる書類
建物が傾いている、瓦や外壁が落ちそうだという場合は、書類集めより安全が先です。中には入らず、外から分かる様子を市の窓口に伝えてください。
壊す前に、売る道も並べてみる
補助を逃したから、あきらめて自分で全額払って壊す。あるいは、そのまま置いておく。どちらかに決める前に、私たちは「建物を残したまま売る」という道も同じ机に並べてほしいと考えています。
遠方に住んでいて、新宮市の実家をどうするか決めきれない。なぎさ不動産に届く相談には、この形がめずらしくありません。更地にすれば必ず売りやすくなるわけではなく、古い家を直して使いたい人が見つかることもあります。反対に、傷みが進んだ建物は、早く手当てをしないと周りの家に迷惑がかかります。
- 建物を残して売る:傷みの程度、家財が残っているか、中を見てもらえるか
- 解体して土地で売る:解体費用、補助を使えるか、土地として使える条件
- 先に調べる:名義、敷地の境界、足りない書類
名義や相続の手続き、解体したあとの税の扱いは、司法書士や税理士に確かめてください。※専門家確認推奨
期限を過ぎていても、空き家の行き先まで決まってしまったわけではありません。売却のご相談から、所在地と建物のいまの様子を送ってください。解体するかどうかが決まっていない段階でも、補助の話と売る話を一緒に整理できます。新宮市のほかの情報は新宮市の不動産のページにまとめています。
よくある質問
10月30日を過ぎても認定の申請はできますか?
市の募集ページに、期間後の受付についての記載はありません。申請していない場合は、新宮市の空き家対策室に状況を伝えて、受け付けてもらえるかを直接確かめてください。
補助はいくらまで出ますか?
解体費用の3分の2で、上限は60万円です。空き家に付いている工作物の撤去や処分、家財の移動にかかる費用は、解体費用に含まれません。
認定を受けたら、すぐ工事を始めてよいですか?
始めてはいけません。交付申請をして交付決定を受けてから着手します。交付決定の前に始めた工事は、補助の対象になりません。
解体しないまま売却の相談はできますか?
できます。所在地と建物の様子が分かれば相談を始められます。建物を残す場合と解体する場合を並べて、進め方を一緒に考えます。
参考にした公的機関の情報
解体するか残すかを決める前に、なぎさ不動産のトップページで空き家・相続売却の流れや対応地域もご確認いただけます。
【監修】中本陽子(なぎさ不動産/宅地建物取引士) TEL:0735-29-1000
なぎさ不動産/株式会社トリート
本記事は一般的な情報を提供するものです。個別の不動産・税務・法律判断は、状況に応じて専門家へご確認ください。
